日立製作所は３日、ＩＴ機器の製造子会社をユー・エム・シー・エレクトロニクス（ＵＭＣ）に売却すると発表した。日立は売却を機に、サーバーやデータ記憶装置、ネットワーク機器の製造をＵＭＣへ委託。電子機器の製造受託を専門的に手がけるＵＭＣの競争力を活用し、製造コストを削減する。一方で自らは開発に集中し、世界的に競争が激化する業界で生き残りを図る。

　日立が売却するのは、全額出資子会社の日立情報通信マニュファクチャリング（神奈川県秦野市）。ＵＭＣは、今年７月と平成３３年４月の２回に分けて同社へ出資し、発行済み株式の９７％を取得する。また、日立の神奈川事業所（神奈川県秦野市）も買収。郡山事業所（福島県郡山市）についても製造設備を引き継ぐ。従業員約６６０人の雇用は維持する方針。取得額は明らかにしていない。