東海道新幹線、還暦の一番列車 「今日もかっこよかった」東京駅で60周年出発式
東海道新幹線、還暦の一番列車 「今日もかっこよかった」東京駅で60周年出発式
東海道新幹線は1日、開業60年を迎え、JR東京駅で記念の出発式が行われた。JR東海や、新大阪でつながる山陽新幹線を運行するJR西日本の関係者らが出席。多くの鉄道ファンもホームを訪れ「夢の超特急」の還暦を祝った。 【写真】東海道新幹線開業時の出発式で発車ベルを押す石田礼助国鉄総裁(1964年10月1日、東京駅) 式典は早朝、東京駅19番線ホームで開催。JR東海の丹羽俊介社長は「ますます快適で便利で、お客さまに安心される新幹線をつくるべく取り組みたい」とあいさつ。午前6時、東京発博多行きの始発「のぞみ1号」が警笛を響かせて滑らかに出発すると、隣のホームの鉄道ファンらからも拍手が送られた。 一番列車を見ようと訪れた東京都江戸川区の小学6年、形部功樹さん(12)は「記念すべき瞬間に来られて本当にうれしい。在来線と全然違うスピードで走っているのに、60年間安全なのがすごい。きょうの新幹線もかっこよかった」と目を輝かせていた。 東海道新幹線は、東京五輪が開催された昭和39年の10月1日に開業。それまで東京から大阪まで在来線の旧「特急こだま」で6時間30分かかったところ、4時間で走行した。その後改良を重ね、現在東京-新大阪は2時間21分まで短縮されている。60年間で累計約70億人を運び、国内の産業発展に大きく貢献した。これまで乗車中の旅客に死傷者の出る列車事故は起きていない。