NHK「ガバナンスのあり方を再確認」…規則違反のBS番組ネット配信予算巡り
NHK「ガバナンスのあり方を再確認」…規則違反のBS番組ネット配信予算巡り
NHK
インターネット配信番組の範囲を定めた規則に反してNHKがBS番組配信に向けた予算措置を行っていた問題で、NHKは30日、「再発防止を徹底し、意思決定のプロセスなどについて、ガバナンス(組織統治)のあり方を再確認する」とのコメントを発表した。 【表】ひと目でわかる…「NHKプラス」で配信できる番組とできない番組
(写真:読売新聞)
放送法上、NHKは放送が本業で、ネット配信はそれを補完する任意業務と位置づけられている。そのため、どんな番組をネット配信するかは、総務相の認可が必要な内部規則「インターネット活用業務実施基準」で定められている。そこにBS番組は含まれず、規則変更が前提となる。ところが、昨年12月、一部役員らに稟議(りんぎ)書が回り、地上波番組の配信を行う「NHKプラス」に2024年4月からのBS番組も加えるべく、23年度予算に設備費用9億円を計上、国会承認を受けた。
これについてNHKは内部調査を実施。「明確な説明が行われないまま稟議・契約が進められ、内部手続きが適切ではなかったと考えられる事項があった」「違法性を疑われる支出は認められないが、ガバナンス・内部統制上、問題がないとは言えない」として、弁護士等からなる検討会を設置し、今後の意思決定プロセスなどについて改善していくことになった。