北野武「『大河ドラマ』では描けないものを描く」 監督映画最新作『首』に自信
北野武「『大河ドラマ』では描けないものを描く」 監督映画最新作『首』に自信
映画『首』(2023年秋公開)の完成報告会見に出席した北野武監督 (C)ORICON NewS inc.
映画監督の北野武(76)が15日、都内で行われた映画『首』(2023年秋公開)の完成報告会見に出席。構想30年をかけたという同作へかけた思いと自信を語った。 【写真】西島秀俊、加瀬亮、浅野忠信、大森南朋、中村獅童らも登壇 同作は、北野監督が2019年に上梓した同名小説が原作の時代劇アクションドラマ。織田信長(加瀬亮)、羽柴秀吉(ビートたけし)、明智光秀(西島秀俊)、徳川家康(小林薫)を巻き込み、首を巡る戦国の饗宴(きょうえん)を描いたたけし流のエンターテインメント。 北野監督が構想30年をかけたという同作について「歴史を描く作品でよく見るのは『大河ドラマ』なんですけど、どうもすごいきれいな出世物語になっていて、人間の“業”や“欲”や“裏切り”を描いていない。自分が撮ればこうなるという発想でやろうとした」と話す。 歴史をテーマにした理由について問うと、「男同士が絡み合うと言うのは、NHKは避ける。殿様と家臣はそういう関係であるというのが自分の考えで、そういうものを描かずに歴史を語るのはおかしいと思っている」と言い、「戦国大名は悪いやつですから、その残酷さと生と死をバックボーンとした生き方や、死を前にした男同士の関係を描ければ」と考えを明かした。 そんな挑戦的映画に挑んだ北野監督は「だいぶ苦労したんですが、どうにか出来上がった。とにかくスタッフならびに役者さんのおかげだと思っています」と感謝を伝えた。 会見には俳優の西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、浅野忠信、大森南朋、KADOKAWA代表取締役社長・夏野剛氏、同文芸・映像事業グループ担当執行役員・堀内大示氏も出席した。