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NHK受信料値下げへ放送法改正案閣議決定 支払い逃れに割増金

毎日新聞 2021/2/26 12:01(最終更新 2/26 18:05) 549文字

NHK放送センター=東京都渋谷区で2019年3月、嶋野雅明撮影
NHK放送センター=東京都渋谷区で2019年3月、嶋野雅明撮影

 政府は26日、NHKの受信料値下げの原資とする積立金制度を創設し、テレビを持つのに不正に受信契約をせず、支払いを逃れる世帯への割増金制度の導入などを盛り込んだ放送法改正案を閣議決定し、国会に提出した。

 積立金の名称は「還元目的積立金」で、NHKの内部留保に当たる繰越剰余金(2020年度末見込みで1450億円)の一部や、毎年度の黒字の一定額を通例3カ年の中期経営計画期間中に蓄積。次の経営計画に移る際に値下げに充てることを恒久的に義務付ける。値下げしない場合は、理由を国会に提出させる。毎年度積み立てる一定額は、省令改正で定める。NHKは1月、この法改正を見越しながら、21~23年度の中期経営計画最終年度の23年度に、衛星契約受信料を1割値下げする方針を表明している。

 割増金制度は、受信料の公平負担の徹底が目的で、申込期限までに不当に契約しない世帯などが対象。NHKの受信規約には、契約者が支払いを延滞した場合に2%の利息を払う規定があるが、今回の割増金は、未契約者に契約を促すための別のペナルティーになる。割増金の額や申込期限などは、受信規約で定める。

 改正案には、NHK本体の下に複数のグループ会社を束ねる中間持ち株会社の設立を認め、業務効率化や再編を図る制度も盛り込まれた。【松尾知典】

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